成果主義を超える:読了

成果主義を超える(江波戸 哲夫著)」を読み終わりました。本書での論点は、終身雇用と成果主義。従来の日本における終身雇用を見直した時期に、成果主義が大きく取り上げられ、多くの企業において、雇用に対する方針転換があった時の話です。
社内公募や早期退職制、社内ベンチャーなど、大手企業のさまざまな制度の事例を通して、雇用について考察していくという内容。話のほとんどは、この事例部分に費やされています。
個人的には、予想以上に整えられた制度が多くあり、企業によっては、形骸化してしまっている例も紹介していますが、基本的にはその時の状況に合わせて改定を加えていて、非常に興味を持ちました。
このような、雇用、特に年齢があがってからの雇用については、どれほどの方が知っているのでしょうか?その意味で、個人的には非常に勉強になりました。その企業にどのような雇用制度があるのかというのは、就職するときに知っておくといいかもしれないですね。
内容的には少し古い事例なので、最新の状況は個別に問い合わせる必要があると思います。まあ、就職してから変化するかもしれないですが。。。
また、中小企業白書によれば、
2008年版 中小企業白書
〜引用〜
中小企業は雇用の場の7割を提供しており、中小企業の生産性の向上が経済成長の鍵を握っていると言っても過言ではありません。
〜引用ここまで〜
とあり、7割が中小企業に勤めている方。本書では、残りの3割である大手企業の事例となります。
そのあたりも念頭において読むと、また違った見方ができるかもしれません。